「感性の論理」はどこからくるのか---詩の非論理的な領域を読むということ、詩の非論理的な領域を書くと.../N.K.
 
--- 誰もあなたに助言したり手助けしたりすることはできません、誰も。ただ一つの手段があるきりです。自らの内へお入りなさい。リルケ

 読むにせよ書くにせよ詩には詩固有のわかりにくさがある。わかりにくさは何によって読者に対してほどかれていき、伝わり、個々の詩の理解が共有されていくのだろうか。一つの詩を詩人とともに読み解いていくことを通して1 、詩の「わかりにくさ」を読み書きいずれの面でもより身近に引き寄せようと試みたい。詩を書くために、まずは詩を読まなければならない。
 「詩の言葉に即しつつなるべく一般性を持った問題について考える」ことを意図しつつも、大岡信は、言わば各人の言語能力の保持を前
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