詩の時間/小川 葉
さあ
詩の時間です
と言われても
照れくさく
授業が終わるまで
僕は
窓の外を見ていた
おばさんたちが
道すがら
話す声が聞こえる
おばさんは
どうしてあんなに
声が
でかいんだろう
おばさんの
声は
あんなにでかいのに
おばさんたちの
話は
何の話なのか
わかることもなく
詩の時間が終わります
おばさんたちの
井戸端会議も終わります
道すがら
とりのこされた
小さな子供
書け石で
ひとりで道路に
落書きしてたので
机に書きためた
落書きを
写してそれを
詩ということにした
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