夜の街/
よしおかさくら
気に入られようとしたら
とんでもなく真っ平らなものに
成っていく
呟くことといったら
軽はずみな提案ばかり
もっと知ってほしいなんて
言えない
猫のステップできみに近づいては
去って行く
なつかないなつけない
いいんだよ、撫でるくらい
なんて大人の発言
気に入られようとしなくても
どうしようもなく
おんなの顔をしていると
鏡も無いのに知ってしまう
ビルの谷間すら綺麗
喧騒に足を掬われて
うっかり躓きそうになった
恐いね
夜の街は
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