夏の夜に萩原朔太郎を読みながら/ぎよ
 
ペン先に積もる黒い雪
世界は四角い
丸くない
背中の違和感
なんて静かな夜だろう
夏の夜の静けさのなかには震える孤独な生き物がいる
そいつは虚無と星の光の混合物だ
いつまでもいつまでも震えている
俺も震えている
こいつと俺の共振によって朝はひび割れる

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