光りのなかで/ さくら
 
足跡を足音が追いかける 
真夏の光 
水の流れを彩り飾る 
無垢な笑顔 
ビー玉は丸くてはならない 
硝子の理 
軒先に並んだカラーは 
わたしに平和を教えてくれるように 
バラバラに絡み合う 
組み立てなくとも 
あるべき姿を平和と呼んだ 
部屋でさかなが泳ぐ 
みたいに 
光りに種類がある 
ように 
書物が空騒ぎしだす 
様子を 
組み立てなくとも 
あるべき姿を平和と呼んだ 
  
風が 
強くても 
弱くても 
暑くても 
冷たくても 
微動だにしないキミが光る 
けれど 
夏に戸惑う微温湯は 
より暑くなりたかった 
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