意 味/
るか
意 味
人の影が路上に焼きついている
今も猶、夏は
幾百万の鐘をならす
それは
べつの希望の道をひらく
祈りへの
合槌にすぎない
だが 祈りはそれだけでは
余りに よわい
言葉にすらならない 祈りは
音楽のように
ながれてゆく
祈り
このよわい意志をどうしよう
他力をたのむつみかさねを
せめて
できるだけ遠くへ
遠くの海へと運べ
昨日の
鴎
よ!
これは只の
叫びにすぎない
無意味な叫びには
こう 書かれている
[
次のページ
]
戻る
編
削
Point
(2)