届かない夜/ヒロシ
 
いつも答えを探してる

路上の白線の上
電車の床下
人工の護岸
森を吹く風

だけど

最後の答えは
世界中のどこでもなく
この脳の中に生まれる

与えることと求めること

その間の
不確実さに揺さぶられながら

いつも明日を探し始める

きみの心に届かない
いくつもの叫びが

赤いランプを点滅させる
クレーンの向こうの
夜空に吸い込まれる

小さな川のほとりで
ぼくは答えを見つけかけてる
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