因循と輪廻と繋がる想い/beebee
血というものが持つ逃れられない運命の力、
この世の全ての否定すべき者の第一等にこそ、
自分が繋がっているという血の意識に
打ちのめされた。
あれから何年経つのだろう?
今では定かでない理由から発した衝動に
私は確かに打たれたのだった。
掴まり立ちをし始めた息子を見て妻が言う。
ほら右の肩先を下げる歩き方、それって
あなたに似てるわ。
ほら振り返る仕草って、あなたに
そっくりよ。
私は心の奥の奥の底の底の暗闇に繋ぎ止められる。
私が父から引き継ぎ、
全面的に否定しようとした何ものか全ては、
この子に引き継がれてしまった。
それは何か?
未だに私には分らないのだ。
でも、
それは一種の奇跡なのだとも思うのだが。
奇跡をあなたは信じますか?
**
血というものが繋ぐものは何でしょうか?
若い日の否定すべき強い想い?
もし愛を繋いでいけるとしたら、それは神さまが与えてくれた
本当の奇跡かも知れません。
その答えは自分にはまだ十分に分らないのです。
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