[夕立]/
東雲 李葉
夕飯は冷凍室の残飯処理に終わるだろう。
ビデオを借りに行くのも髪がだらしないからやめてしまおう。
どうせだらしないなら今日は風呂に入るのもやめてしまおう。
ならば明日の用意も明日の私に任せてしまおう。
そうしてもう一度、コンポのリモコンに指をあて、
眠れないと分かっていながらまだ歌詞を覚え切れない歌を聴いていた。
実は夕立はとうに止んでいたのだが私は何もしない言い訳が欲しかったのだ。
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