誰でもよかった/砂木
蜂の巣が近いらしい
家の裏山の方へ行くと
飛んでいる蜂と ぶつかりそうになり
私も蜂もあわててよける
洗濯棒の近くの花の中で
仕事中の蜂も時折いるけれど
そっと ぱたぱた 洗濯物をかけても
私に興味を示さない
せっせと 蜜でもとっているのか
しかしもし 怒らせたなら
命と引き換えに針をだし
私を殺そうとするだろう
自分を守るために
蜜を守るために
私は やろうと思えば
殺虫剤で
もっと卑劣なやり方で
花に夢中な蜂を殺せる
もしかしたら 私を襲うかもしれない
という可能性を 捨てきれない
あの人もどの人も 誰もが私をやれる
私は弱い
でも今
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