神社/
小川 葉
神社の階段を登る
人を追いかけて
無意識のまま
僕も登る
人になっていた
声が聞こえる
それは
ヒグラシの声かもしれないし
その日を暮らした
僕の声かもしれなかった
あたりを見渡すと
僕は階段ではないものを
登ってる
人を追いかけて
戻りかけの意識の中
僕は誰かのために
祈ることしか出来なかった
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