ウエハース島の思い出 7  〜割り箸〜/よだかいちぞう
 
見守った
リタは空になったビーカーを
机の上に置いた
「大丈夫かいリタ?」
リタは云った
「とても口の中が甘いわ
でも、まだこれからだわ」
アルルコールは云った
「ぼくがちゃんと付いてるからね」



ぼくはどうやら冷蔵庫の中から出られたみたいだ
出るときに部屋を窺ったのだけれど
物語を作っていた彼女は首を吊っていたよ
どうやらぼくたちは
発見されたらしい
とてもすごい異臭を放っていたのだろうね

でもぼくはもう少し
彼女の作る物語の続きをみたいんだ
彼女もそれに同意してくれている
だからぼくたちここに残ることにしたんだ
物語を最後まで見届けるために
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