無情/
星月冬灯
私は友人を食べました
お腹がすいたのです
すきすぎて
すきすぎて
しかたなかったのです
私の前を友人が通りかけました
おいしそうな
おいしそうな
友人
かわいらしいあなたを
思わず食べてしまいました
私の前を通りかかったのが運のつき
諦めて下さい
大丈夫
悲しまないで
私はあなたを大切に食べたのだから
あなたはよく味が出ていておいしかった
おいしくて
おいしくて
思わず涙が出ました
たくさん
たくさん
涙が出
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