シーツの汚れ/1486 106
生暖かい夜に下着も付けずに
シーツの海で溺れる二人
始発の時間とマンションで待つ女の話はタブー
携帯もこちらからは電話しないのがルール
科せられた制約を振りほどくように
シーツの海で体を重ね合う二人
三年前に出会っていたなら
堂々と町中を手繋いで歩けた
厳しい視線をかいくぐりながら
それでも危険な道を選んだ
貴方にとってはそれが重荷なら
いつだって別れる覚悟はあるから
求めてくれるうちは期待に応えよう
だって夜はいつか明けてしまうから
シーツの汚れは二人しか知らない
表沙汰になれば騒ぎ立てられるだろう
そして誰にも認められなくても
あの人のことを本気で愛してる
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