真夏のスノー/モリマサ公
橋たちがゆっくりとのびていく
時間というあふれるような流れ
その速度と浮力が
リアルなスピードにのってどんどん近づいてくる
首都高の看板のみどりいろ
しろくぬかれた小菅
の文字がはりついたその出口をでていくもやもやした笑顔たち
東京拘置所に吸い込まれていくかすみがかった輪郭
あれはわたしたちの家族?
それってもしかしてハッピーエンドですか?
なにここ?これは‥?未来?
みんなどうかしてる?
死ね
死ね
死ねばいい
衝撃!の文字とともに
宇宙人がつぎつぎと人質をとりはじめる
ブラウン管の中をうかんでいく体がどんどんUFOにすいこまれ
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