打ち水/フユナ
ひだはそれを吸い込んで
ぼくはたとえば茫然とし
まるで関係のなさそうななにかに
縋ろう縋ろうとするさまはこっけいなんだろうと思う。
風鈴がなるので
ありがちなように我にかえり
とっても言えない、を繰り返して
ぼくはどうにかいきようとする
覚悟を決めてしまいたい
そうしたら
この打ち水も岩をも打ち抜いてしまえるだろうに
覚悟を決めてしまいたい
そうしたら
この打ち水も虹にさえなれるだろうに
覚悟を決めてしまいたい
そうしたら
このアスファルトに
蒸発してしまってもかまわないだろうに
と
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