いいわけ/まりょ
 
ような朝焼け
息絶えたみたいな背中
冷却材をそっとまぶたに乗せると
瞬間、くしゃっと顔をゆがめて
静かに涙を流し始めた
やさしすぎて
君に世界は圧倒的だ
だけどそれは
君の終わりのための言い訳には
なりえないよ

どんぶり一杯分くらいの
ティッシュを顔に押し当てて
洗面所に向かおうとする君
の袖を短くつまむ
濃縮洗剤やカミソリのそばでも
ふらふらしないための
僕は君の最後の言い訳になりたい
 
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