いいわけ/まりょ
 
その夜
確率論だとか
誰それがとても悲しむとか
そういうくだらない
なんでもない
ことでしか
君を止められなかった
僕だったらそのまま
飛び降りていたと思うから
君は本当に情が深いね

悲しみ疲れて
泣きもせずにすとんと眠った
けど僕の見ていないところで
マジックみたいに
刃物でも飲んでいやしないかと
僕は全然眠れなかったよ

雨の交差点で
ふらりと向こう側に行きそうな君
のそばに居るのが好きだった
のは完全に自己満足で
薄汚い
僕の内容物を全て
ぶちまけたら君はどんな顔をして
受け入れようとするんだろうね

そうしてまた
世界の終わりのよう
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