そしてシグナルタワー、女子/しもつき七
 



排他的な女の子は空を所持している。
その底のほうには、白くてきれいな宇宙船や、手垢できたない算数の教科書、軍隊の格好をしたキューピー人形や、プラスチックのマニキュアの瓶が、ざくざくとはめられている。


何百年か前、とても優秀だったパイロットが操縦するエスカレータで、なだらかに街をくだっていく。ひどく静かな通路には、電気くらげが点々と吊るされていて明るい。


豆電球がきえるとしんでしまう人たちは、コードのようなものでおぎなえるだけ存在している。きしょくわるいカラフルな配線を、ふくらはぎのコンセントにつないだ男の子が、びしりと両手をあげて、横断歩道をわたっている。


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