傷/
あきな
深ければ深いほど
その傷に気づくこともなく
夢心地のような感覚が漂うばかりで
時間が過ぎ
死に至らないと気づいた時初めて
急激な痛みがやってくる
その痛みは
眠ることも
食べることも忘れさせる
深ければ深いほど
傷の回復は遅く
傷跡は残り
例え 治ったとしても
再び触れることがあれば
古傷は
言い表せないほど酷く痛む
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