あさがお/
ひとあめ
ねむりの実 鍋のふちをゆらゆら
かざりの紐はほどけて
毎夜寝言でいう
赤いろうそくのはなし
借りた本を返さずに卒業した
冒険小説のような夢を
寝起きで思い出す
あきらかに泣いていた日
つるを巻きはじめた朝顔に
ちいさな蜘蛛がのぼっている
花のせいにして雑草をぬく
わかってとわらう
大切なひと
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