「境目」/
ツキミサキ
側に行けるのに
どうやらあっち側に魅力を感じないのだ
時間の境目をスルリと抜ける
その瞬間に
私は喜びを感じていたのかもしれない
あっち側に行けなかった人・・・
こっち側に来れなかった人の
悔しそうな顔を見て
優越感に浸りたかったようだ
だから今日もまた
時間の境目を
ギリギリにすり抜ける
そして
1番後ろに立って
こっち側に来れなかった人々が
あっちと指さされ
トボトボと歩く後ろ姿を
じっと見ているのだ
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