ミーミ/モリマサ公
 
向こう岸のビルの群れ
肉色の雲の腹がひろがり
黒い飴色をした東京湾が凪ぎながらゆれて
高速道路が時間のように巡っている
血だらけな手も足もたくさんあるのよ
あたしたちみんな輪郭を共有してるの
ばらばらにつなぎあわせて顔だっていろいろあるのよ
太陽の黒点の中にすんでるから
おっこちていくすこしずつ焦げながら
準備がみんな整って白昼みているのはデータ化された家族
アルファベット文字のネームタグをつけて
ミー
サーガをたどるファミリートリー
サドルの盗まれたままの自転車は焼け付く
からっぽの水でっぽう
昼寝の間中勃起してるブラザー
ママ
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