家族/山中 烏流
例えば。
茹だるような青が
私たちを押し潰した夏に
もしも、一握りの白があったとして
それは
冬たる物になるだろうか?
アスファルトに溶けたのは
陰、ばかりではなく
その幼さから溢れ出した
言葉も、ではなかったか
それこそ
最初から無かったみたいに
振る舞っていて
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かあさまは
わたしのしらないおかおで
しらないおじさんと
おててつないで
どっかいっちゃった
とうさまは
ねえさまをいっぱいなぐって
それから
わたしをいっぱいなでたよ
おむねとおしりと
あ
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