君にぶつかっていく/もこもこわたあめ
 
君にぶつかっていく 胸の底からすべてを吐き出して
君にぶつかっていく 体の細胞ひとつ残らず
君にぶつかっていく ありとあらゆる、感じるものすべてで

ごろんと見上げる 中途半端な夜空の下
ごろんと見上げる 中途半端な胸のモヤモヤ
ごろんと見上げる その先に咲いてるはずの花火の、音

ポケットから
取り出した携帯の短縮番号に登録された 君の番号
強く握り締めても 君のぬくもりなんか伝わってくるはずはない
のに
なぜか胸は自然と落ち着いて 君の事が大切なものだと
ただただ気づかせてくれる

君にぶつかっていく 目を瞑ってでも
君にぶつかっていく 声がかすれてしまっても
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