ロンドンからパリへの手紙/aidanico
 
事先に連絡を入れなくては。仕事といってもバイトだ、それも日雇い派遣で今、ニュースでも問題になっているやつ。日雇いをなくそうって言う動きは企業にも僕らにもそんなにマイナスにもプラスにもならない気がする。だって一日で会社辞める人だっているっしょ、普通に。ゆとり教育が悪いのか日本の政治が悪いのかモンスターペアレントが悪いのかなんて知ったこっちゃ無い。二十五までは時代の寵児で赦されてしまう空気がなんとなくある、この国には。でもその先は?悪いけど、その話は二十五まで先送りだ。何故なら僕はまだ二十二だからだ。ローソンに行くとき雨で、それはもう世界の終わりのような、明らかに間違ってるサイズの水滴だったけど、只の通り雨で、もう明日には忘れたように晴れている。気が早いよなあ、なんて思っていたらもう七月なんだけど、僕が死ぬまでには後何回七月が来て、地デジが来て宇デジが来て、木村拓也が月9で主演を張るんだろう。僕の人生はレッドカーペットのように三分では済まされない。残念ながら、何かをほのめかすように。
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