内水面の釣り場と詩/北村 守通
られることもなく、「とりあへず一匹を釣る
」ということに関しては天然の釣り場ほど神経質に考える必要はない。勿論、より
多くの魚を釣る、大きな魚を釣る、というしかるべき目的がはっきりとしているのな
らばこの限りではない。こうした目標を達成するためには、時として天然の釣り場を
相手にする時以上のテクニックを要求される場合がある、ということを付け加えて
おこう。
こうした特性もあって『管理釣り場』という『人工の釣り場』を『偽物』として嫌う
人も多い。一方でこの独特の世界に陥り、釣りの主軸をこの釣り場に移してしまった
という人も前述の様に少なくない。
私は?と尋ねられれば、正直どちらも好きだ。そして『天然で育った魚』も『人工
の場所で育った魚』もやっぱり私にとっては『本物』の魚である。
それは丁度ネットで発表される文章も、本から発見した文章も、共に私の頭を心を適度に
掻き毟ってくれる存在であることと同じ様に。
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