月光/Izm
 
 
やわらかく揺れる姿に
瞳を奪われ 手を差し出す
水面にうつる月の中で

蒼く煌めく波は 僕を誘い
届かないとしても
その幻想を受け入れたい

そんな小さな願いが
指の隙間から溢れる
涙より深い水が
君を包みながら

僕の瞳に さよならを告げて
心へ戻ろう・・・と、
また苦しめる。


頭上の月は そっと
目の前だけに光を届け
明日の約束など
させてはくれない。

その光で
ただ優しく包み込み、
君の姿は風になる。


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