月光/
Izm
やわらかく揺れる姿に
瞳を奪われ 手を差し出す
水面にうつる月の中で
蒼く煌めく波は 僕を誘い
届かないとしても
その幻想を受け入れたい
そんな小さな願いが
指の隙間から溢れる
涙より深い水が
君を包みながら
僕の瞳に さよならを告げて
心へ戻ろう・・・と、
また苦しめる。
頭上の月は そっと
目の前だけに光を届け
明日の約束など
させてはくれない。
その光で
ただ優しく包み込み、
君の姿は風になる。
戻る
編
削
Point
(4)