雨の日の庭、傘から聞く風景/
小川 葉
雨が歌ならば
それはどんな傘でしょう
歌のような気がするだけで
それはふるえる
息継ぎの音
近すぎた鼓動の足音
声を聞いた
傘の下で
たしかなこと
待ち合わせた雨の庭
誰もいない
傘が揺れてる
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