釣りの進化を肌で感じて/北村 守通
 
釣りを始めたのは小学三年生の時だった。
父親の会社の裏にある岸壁でコノシロやらニロギを釣った。
元々、網で魚を取ったり水棲昆虫取ったりすることが好きだったので、この新たなる漁法の存在はたちまち私を虜にした。
この"釣り"なるものが淡水でも極めて有効であることを知り、次は当然のこととして淡水での釣りに挑戦した。
当時の家のそばにあった農業用貯水池で鮒を狙ったのだが、それは見事に空振りに終わって、この世界が一筋縄ではいかないものであることを知った。
だからなのか、それからしばらく子供なりに鮒の釣りにのめり込んだ。
"釣具屋"なるものの存在も知り、連れ
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