感性/kauzak
 
静かに醒めながら燃えていたい
夏の陽射しに身を溶かしながら
冬の大気にカラカラに乾きながら

感性は既にブスブスと燻されて
炭を纏って汚れちまって
地肌なんて見えはしないしそのうえ
燻された方がいい味をだすものだから

もう僕は全てを裏切ることしか
できないように思えてくる

でも裏切りで全てを敵に回すほど
誠実で強くはないから
自分の感性を信じられぬ僕は
醒めていく

月明かりに身を晒しながら
雨の中ゆっくりと泳ぎながら
今は失った感性を探し求め
静かに醒めながら燃えていたい
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