畑/
小川 葉
年月とともに
町並みが変わるように
この畑も
様子が変わっていった
ビニルハウスは
引越しを繰り返し
屋根の下で育ったものは
町へ出荷され続けた
そのことだけは
変わらずに
少し色褪せた感じのする
渇いた土は
はじめからそうだったように
なにも語らない
ただいまと言って
帰ってきた
野菜のお墓がならんでる
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