サヨナラ/1486 106
光と闇が交ざり合う瞬間
セピア色の記憶がフラッシュバックして
時間が止まったような気がしたけど
変わらずに月は夜を連れてきた
アイツがいなくなっただけなのに
この町がいつもと変わって見える
交差点でしばらく立ち尽くした後
乗り遅れないようにバス停へ急いだ
サヨナラは繰り返すほどに
なぜだろう上手に言えなくなっていく
関係無い話はいくらでもできるのに
その一言がなかなか出てこない
時間を戻した所で無駄だよ
どこかでまた別れを選んでしまう
性格や趣味が似すぎていたから
嫌いな部分が目立ってしまったんだろう
アイツのため
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