【エトランジェ】/檻野楴人
 



それでも好きと言いました



自己陶酔の自己懺悔



愛する人には捨てられて



愛する友にも見限られ


それでも天に神様は居まし


形而上の救いなど



此処には届かないというのに



ああ、署名しろ署名しろよとうるさいな



求めるモノが与えられずに



求められる今日が過ぎて



愛する人には捨てられて



愛されたのも束の間の夢



ところが希望は捨てられず



携帯ばかりを覗く今夜は



ゆめばかりがきれいだった



きらびやかに、着飾って



こうした日々を他人と共に



歪んだ終わりを、こうして、今日も





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