田村隆一「人が星になるまで」を読んで 〜在りし日の詩人からの語りかけ〜 /服部 剛
 
顔は  
   未知なるものに魅きつけられる  
   不安と恍惚の光にあふれ  
 この「若者の顔」のイメージも、詩の夜に集う人々と
イメージが重なります。  
   4  
      〜中略〜  
   ジグゾー・パズルができあがった  
   自然の断片のなかに  
   生命の全体像が隠されているのだから  
   青年よ 
   まず君から手をつけてみないか  
 この連にも「沈黙の世界」から僕等にも語りかける、
時を越えた詩人の語りかける声が聞こえてきます。  
   5  
   老人は遅れて歩いてくる 
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