「折り紙」/
ベンジャミン
ゆっくりとうなだれて
やがて一枚の紙に戻りました
僕はまた
重たい言葉を呟きながら折ります
なぜはじめから
そうしてあげなかったのだろうかと
思いながら折った紙飛行機は
重たい言葉も
吸い込んだ涙も
まるで感じさせないくらいに
きれいに飛びました
机の上には飛べない二羽の鶴がいて
見送るだけの僕がいて
それはもう
くしゃくしゃにまるめて
捨ててしまいたくなりました
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