精神的優位性と肉体的疎外感の複合物である我輩/キリギリ
 
に重要なことか。右手を挙げろ。ゆっくりとガマ口を開け。お前に注ぐ
甘い汁。お前を蝕む甘い蜜。薔薇の迷路はお前がいつ来てもいいように、
造花で出来ている。触れなければ分からないんだ。もっとも今のお前は
触れたあと誰かに「これって造花だよね」と聞かないと判断も下せないようだが。
そして、その上でなお「キレイだからいいんだ」と言うのがお前。
「便利じゃないか」「枯れた花よりマシ」「目的には適っている」本当にそうか。
本当にそれでいいのか。そうして生きていくのか。ならいい。好きにしろ。
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