愛の行方/
亜樹
まとめて出した紙屑の中に
一つだけ色が違うのが混ざっていて
翌日あれは愛ではなかったのかと、惜しむ
急いで探しに出たものの
それはもう燃やされていて
真っ白な灰
見分けがつかない
――ですから今日もこうして惜しんでいるのです
――棄ててしまったあれが本当に愛であったかも知らぬまま
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