伝えたい…/
見崎 光
掴んだ袖先の感覚
少しずつ触れていく記憶
心の棘が零れてゆきます。
愛おしいと想えば想うほど
見えない旅路が怖くなる
恋しいと呟けば呟くほど
過ぎた海路に不安が浮かぶ
しないはずの後悔に言い訳を並べています。
こんなにも溢れてるあなたに
満たされた時間を紡ぎ
ただただ遠くに瞳を預けて
『もう少し愛していたい』を繰り返す
わたしがとった行動を許してとは言いません。
でも、
せめてひっそりと静かに
あなたを想う秒針を数えさせてください。
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