ふたつの のぞみ/蜜 花
地球は生まれたとき
真っ赤な太陽を見て思いました。
ああ ぼくは あおい ほしに なろう
あおくて きらきらした ほしに なろう
地球は大きくなるにつれて
いっぱいの青で着飾って
ついに青い星になりました
だけど かがみが ありません
色んな青を身にまとった僕は
きっときっと 太陽に負けないくらい
すてきなのに
僕は 僕を見ることができないんだなあ
地球は怒りました。
そして悲しくなって
もっと青くなりました。
いろんな青で自分を飾るのをやめました。
悲しみに暮れた地球は、いつしか
ずっとずっと大きくなっていました。
ある日
地球が顔を
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