「半そで (初夏の風から)」/
ベンジャミン
季節の変わり目は
こころのどこかが騒がしい
きちっと折り目のついた夏服を
着ている君はいつもと違って見えて
気持ち良さそうに風が吹いてる
話しかけたら
振り向いてくれそうな距離なのに
言葉が見つからない僕は
ひとりで勝手に恥ずかしがって
どこかに隠れたいけれど
僕もすっかり半そでだから
風が笑って通り過ぎるのを
隠れることもできずに見送った
そんなに
わるい気分じゃないけどね
戻る
編
削
Point
(7)