存在悪/
快晴
「産んだ私が馬鹿だった。」
母の声が鳴り響く
「お前なんて俺の子じゃない。」
父の声が反響してる
あの雨の日も両親は
私のことで喧嘩していた
私はそっと音を立てずに
部屋に隠れて息を潜める
「存在悪」
いつからか根付いたこの言葉
今も私を苦しめる
誰かきつく抱き締めて
ただ私は立ち尽くす
袋小路にいつまでも
そして闇に囚われる
誰かきつく抱き締めて
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