詩想天昇/相良ゆう
 
心がもやもや
身体中の毛が逆立って
湧き上がるものを
抑えきれなくなったら

空に解き放つ
狂いそうなほど叫ぶ

晴れた空は放射する
想いを限りなく
途方もない宇宙まで

曇りの空は吸収する
どんなに汚れた激情も
すべて食べ尽くす

夜の空は沈静する
月と星とともに
鎮められた感情が
瞳から降り注ぐ


放たれた心は風になる
空を掻き乱す
嵐を起こす

呑み込んでは去る
巻き込んでは逃げる
そのすべては
涙の小川となり
心清める



そしてまた
心に風が吹く
やさしく撫でる
空を見上げる
詩にする




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