時代/鎖骨
 




三原色のフィルムを通して
お前は見ていたんだろう、それらを
整備不良の1200ccで擦り切らしながら
走っていくものだから
スクリーンに映した虚像みたいだ
光速に呻き吐血する肉体
まるで白砂のようだ
きらきらと軌跡を残し
毀れていくお前
笑えば、いいのか
明日来る夢は今日は見れない
ラメコートされたハムバッキング
天体に生れるのはずっと先
まだ暫くは憧れるだけだろう
 








極端な流れがほしいのさ
要らない言葉ばかりが目の前を疾ってゆく
完璧を腹一杯に飲み干してみたい
指先でタイプする記号が言葉に
成り代わる時代がくるの
 














おやすみなさい
つるつるきらきらだった古いものたち
心配しなくても
何も良くならないから
おやすみ








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