ソーダ水にまぎれる夏の日とは/たにがわR
 
僕だった
中学生とか、高校生とか、社会人と呼び名が変わっても

僕は

その記憶の僕の延長にすぎなかった
過ぎていく時間がいくらあっても
今日の時間を短縮させてくれそうにはない
雨が強くなる
ん、
雨が弱くなる
雲の境目だ
あの向こうは青色だ
ゴールテープはなくても
そこにゴールは確かにあって
小学生の先生は
走った後に褒めてくれた

さらに向こうに雲が見えた
狂おしいほど大きな入道雲
ああ、そうか
夏だったよな、今日は

僕らは、三丁目の角を曲がる








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