恋猫/
三上山一己
僕の歩くその上で
猫は二匹で鳴いていた
邪魔者はきっと僕なんだ
邪魔者はきっと僕なんだ
突然雨が降り出した
僕の心の無意識が
二匹の邪魔をしたようで
周りの視線の冷たさが
僕の鼓膜を貫いた
頼むから
頼むから幸せでいて
雨上がりの空に
二匹の影を重ねて
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