シャウト/
砂木
拍手が送られた
家族が多かったのだろう
部員達が一軒一軒歩いて
寄付を求めたお店や会社の人も
きていたかもしれない
応援しようという空気が客席から溢れた
私は小さな甥と歌って歩いた散歩を思う
お花きれいだね
あっ 葉っぱだ
すぐに走っていこうとする手を握った
あぶなくて離せなかったけど
目の前を走り去って舞台にあがる
もう 手は翼になっている
拍手で風がおきるのなら
精一杯 たたくよ
風にのり 飛んでゆけ
小さな演奏者よ
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