ただ捨てられるだけの日記/Rin.
 
した。猫でこのようですから、孫もまたこのようでした。奇しくも私を含め、11人の孫がおりまして、なぜかよくわかりませんが、物心ついたときから祖母は、私を一番可愛がってくれました。ことあるごとに
「りんちゃん、りんちゃん」
と、
「今日は百貨店に行こうか。」
「今日は宝塚を観に行こうか。」
そんな感じでした。中でも祖母は買い物が好きで、百貨店はもちろん問屋などにもよく連れて行ってもらったものです。各階の椅子にずっと笑顔で腰をおろして、私が見せるもの見せるもの、
「ええな、似合うで。ほら、迷うくらいなら買うたらええ。」
と、望むものは全て買い与えてくれました。母は、「我慢のできない子に育つ
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