面白人生講話(9)/海野小十郎
 
あ東京は蕎麦屋が多くて、京大阪はうどん屋が多いということが気づいたことの一番目立った点です。饂飩と蕎麦、その違いがそもそも両者を分けるところの大きな違いではないかと思うのです。関東は蕎麦的で関西は饂飩的である。さっぱりした蕎麦とつるつるした饂飩、そういう違いがあるのではないでしょうか。
 とにかく相当な距離で昔から離れているのですから、それぞれ独特な文化があることはべっにいうまでもない事です。こう書いてくるともうこれ以上関西関東について特に変わったところがあるわけはないのです。
 福岡県・京都市・奈良市・兵庫県。滋賀県この五つに住みましたが、今の滋賀県が一番いいですね。住めば都で人生の半分を滋賀県で過ごしましたが、もうどこにも行きません。
この滋賀で妻にめぐり会い子を育て、キリスト教の伝道者になり、すんでいる周りをくまなく訪れ、インターネットで調べると私の先祖は、この滋賀の近江にあったとのことです。
 関東風でも関西風でもない、滋賀は私にぴったりです。自分の住んでいるところを最も愛する。これですそれが一番幸福なのではないですか。


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