真夏の夜の奇妙な果実/クリ
 
僕の無くした帰るとこで
くずおれるほど夢に熟れる

「迷ったままで いたかったんだ
 ふたりぼっちの あの八月の迷路」

ことばをひとつ しぐさもひとつ
忘れていくよ あの夏の夜 だけど
今でもするよ 思いがけずに
眠れず越えた 夜明けの香り
君のためにと 信じたことが
ふと気がつくと ただのわがままになる

 真夏の夜の奇妙な果実
 熱帯夜の露に濡れる
 僕の無くした帰るとこで
 くずおれるほど夢に熟れる

危うく香る 奇妙な果実
伝えられない 水色の想い
迷ったままで いたかったんだ
ふたりぼっちの あの八月の迷路

 抱きとめて
 巻き込んで
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